馬耕から機械化へ!受け継がれる田んぼと、稲のひみつ
SHIMILU FIELDの広大な田んぼや畑は、ここ赤井川村で4代続く農家さんから大切に受け継いだ場所です。そして今年、いよいよ最後の引き継ぎの年を迎えました。なんだか、身が引き締まる思いです。
馬と牛がいた風景、そして想像を超える労力
4代目となる今のお父さん、お母さんが子どもだった頃は、なんと馬で田畑を耕していたそうです。そんなに遠くない昔の話なのに、この目の前に広がる田んぼや畑に、機械の代わりに馬や牛がいたのか…と想像を膨らませると、なんだかとても豊かな、のどかな風景が目に浮かびます。
ですが、一方で、馬や牛のお世話を毎日しながら、さらに田畑を耕す…と考えると、その労力は私たちの想像をはるかに超えますよね。本当に頭が下がる思いです。昭和、平成、そして令和の稲作は、まさに機械とともに進化してきました。機械のパワーを十二分に借りながら、そこに人の手で丁寧なお世話を重ねていく。それが現代の農業のスタイルです。
田植えの「あの稲」、どこから来たか知ってる?
田植えって聞くと、どんな風景を想像しますか?きっと、泥の中に稲を持った人たちが、腰をかがめてワイワイ田植え体験をしているシーンを見たことがある人も多いかと思います。あの手に持っている小さな稲。あれって、どこでどんな風に育っているか知っていましたか?
そう、あの小さな稲は、ちゃんと土で育てているんです!当たり前っちゃ当たり前なんですが、農業に興味がなければ知らないことですよね。
小さな小さな籾(もみ)、いわばお米の赤ちゃんと、小さな穴の空いた育苗シートに一粒ずつ入れていくんです。昔はこれも手作業でしたが、今は育苗用のポットに土と籾をセットする機械でやります。でも、土を入れたり、籾をならしたり、ポットにセットされた育苗シートを手作業で移動して積み上げたり…全自動ではないので、ある程度の人手も必要なんです。
そしてその育苗シートを、pHを整えた土壌に根がきちんとはるようにセッティングして、上から優しく押し付けます。あとは、ちゃんと育ってくれるようにたくさんの水を毎日あげて成長を見守るのみ!数日で可愛い芽が出てきてくれるんですが、芽が出てくれただけでなんだかホッとするのと感動するのと、色々な感情が混ざり合います。お米はSHIMILU FIELDの大切な収入源ですから、このファーストステップでつまづくことはできないんです。
穀雨の日に込める願いと、自然との調和
そう、これはあまり知られていないかもしれませんが、この育苗をする日は、二十四節気のひとつ「穀雨」の日。SHIMILU FIELDでは、毎年この穀雨の日に稲の種まきをしています。
「穀雨」とは、春の恵みの雨が田畑を潤し、作物の芽吹きを助ける時期のこと。まさに種まきや田植えにぴったりなタイミングなんです。農家では昔からこの時期にしっかりと準備をすることで、その年の収穫が豊かになると信じられています。月の満ち欠けを大切にしたり、旧暦を参考にしたり、農業って本当に自然の摂理をダイレクトに感じることができます。
機械化を進めて、AIを取り入れて、ドローンを使って…と、現代の農業も大きく変わっていますし、農業法人として成立していくには、そうした効率化が本当に重要です。でも、やはり農作物を目の前にしていると、自然とのバランスや、自然ありきであることからは目を背けることはできないと実感することばかりです。
受け継ぐプレッシャーと、未来への挑戦
冒頭にも書きましたが、4代目のお父さん・お母さんは今年で引退されるので、来年からはこの育苗も私たちスタッフだけで挑戦していかねばなりません。効率の良さは重視しながらも、基本的なことはきちんとやり遂げないといけないという、良いプレッシャーがみんなにあると思います。
より美味しいお米になるように、今年から新しい取り組みも始めました。それは、化学肥料ではなく、土にいる微生物の力を最大限引き出して作物の成長をサポートするという試みです。これはまた今度、じっくりと書きたいと思います!
今年の育苗は無事に成功し、先日、いよいよ田植えを行いました。田植えそのものは、機械で実施すれば1人でかなりの面積を植えることが可能なんです。
農業機械のオンパレード!そして農家の現実
ここまで来て気づきましたか?皆さん。
年に一度しか使わない機械が、実は本当にたくさんあるんです!育苗シートを作る機械、育苗シートを土に整列させるための機械、田植えをする機械、そして稲が実ったらそれを刈り取るコンバイン、そして玄米を乾燥させる超大型乾燥機、そこから籾殻を落として玄米にする機械、からの精米機!です(笑)。いや、笑えないほどたくさんの機械が必要なんです。
なのでやはり、田んぼの規模を大きくして、いかに効率よく田植えをするか、一つの機械の生産性を上げて、原価としてかかる費用を軽減していくか、という点が、農家として生き残っていくための手段であり、日本で日本のお米を生産し続けるためのポイントであることは間違いありません。
とはいえ、これを人の手と馬と牛で行っていたんですよね。やればきっとなんでもできるんだと思います(笑)。ただ、やらないだけで…。
次なる挑戦は「手植え」!
今年の機械での田植えは無事に終わりました。ただ、まだ1区画だけ植えていない田んぼがあるんです。そこは、あえて人の手で田植えをしようと思っています。そのお話は、次のブログでじっくりとご紹介します!お楽しみに。